◎独裁者のルカシェンコ大統領は1994年に就任して以来、一貫して野党、人権団体、独立系メディアを弾圧してきた。
ベラルーシ野党指導者チハノフスカヤ(Svitalana Tsikhanouskaya)氏は3日、同国内で収監されている政治犯224人の解放を求め、西側諸国に対し、ベラルーシ当局と解放交渉を行うよう求めた。
人権団体「ビアスナ人権センター」によると、同国には現在、1400人近くの政治犯がいる。
その中にはビアスナの創設者であり、2022年にノーベル平和賞を受賞した人権活動家ビアリアツキー(Ales Bialiatski)氏も含まれている。
2020年の大統領選に出馬し、その後の弾圧でリトアニアへの亡命を余儀なくされたチハノフスカヤ氏は声明で、「野党と人権団体が投獄されている政治犯224人の身元を特定した」と明らかにした。
またチハノフスカヤ氏は「この224人を無条件で釈放しなければならず、西側諸国は今すぐ、ルカシェンコ(Alexander Lukashenko)大統領との交渉を開始してほしい」と訴えた。
それによると、224人のうち29人は危篤状態で、いつ亡くなってもおかしくない状態だという。ビアスナは2020年以降、6人の政治犯が獄中死したと報告している。
独裁者のルカシェンコ氏は1994年に就任して以来、一貫して野党、人権団体、独立系メディアを弾圧してきた。
来年再選を目指すルカシェンコ氏は同国に政治犯がいることを否定する一方で、ここ数ヶ月の間に「自分の罪を認め、悔い改めた」とされる115人を赦免している。
チハノフスカヤ氏は恩赦を歓迎し、「このような措置を続けるべきだ」と強調。「さらに多くの政治犯を解放できる」と述べた。