ベラルーシ、ロシア「戦術核」の運用拡大模索、高官が発言
ベラルーシは核兵器を保有していないが、ロシアの戦術核を領内に展開している。
.jpg)
ベラルーシ国家安全保障会議のボルフォビッチ(Alexander Volfovich)議長は21日、ミサイルの国内生産を拡大する最良の方法を評価しており、その一環として自国のミサイルシステムに核弾頭を搭載することを模索していると表明した。
ベラルーシは核兵器を保有していないが、ロシアの戦術核を領内に展開している。
戦術核は戦場での使用を目的としたもので、大陸間弾道ミサイル(ICBM)などの長距離兵器に搭載される核弾頭に比べると射程が短く、威力も低い。
ロシアはベラルーシに配備した戦術核の数を明らかにしていない。
ベラルーシのルカシェンコ(Alexander Lukashenko)大統領は21日、首都ミンスクで開催された武器製造に関する会議で、「我が国はミサイル生産の近代化と発展を図る必要がある」と語った。
またルカシェンコ氏は「軍事的な脅威と西側による軍事費の大幅な増加により、ベラルーシ、ロシア、そして私たちの連合の防衛能力の問題に常に細心の注意を払わなければならない」と述べた。
ベラルーシはNATO加盟国であるポーランド、リトアニア、ラトビア、そしてロシアの軍事侵攻を受けるウクライナと国境を接している。
一方、ボルフォビッチ氏は記者団に対し、「我々は現在、自国で生産したミサイルシステムに核弾頭を搭載する方法を模索している」と語った。
ボルフォビッチ氏によると、このミサイルシステムは中国と共同開発し、2016年に運用を開始。最大射程は300キロ。
ボルフォビッチ氏はロシアの極超音速中距離弾道ミサイル「オレシュニク」の技術を統合してロシアと新たなミサイルを作る方法についても模索していると述べたが、詳細は明らかにしなかった。
オレシュニクは音速の10倍で飛行し、5500キロ離れた目標を攻撃できるとされる。