ベラルーシ政府の弾圧続く、人権団体ビアスナが非難
独裁者のルカシェンコ大統領は1994年に就任して以来、一貫して野党、人権団体、独立系メディアを弾圧してきた。
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ベラルーシの人権団体「ビアスナ人権センター」は1日、当局が一部の政治犯を釈放する一方で、反対派への弾圧を続けていると非難した。
ビアスナの責任であるサベルカ(Pavel Sapelka)氏はAP通信の取材に対し、「当局は先月、14人の政治犯を赦免したが、少なくとも60人を政治的な動機に基づく容疑で逮捕した」と語った。
またサベルカ氏は「5月には政治的な動機に基づく逮捕が100件を超えた」と明らかにした。
さらに、「弾圧の波は止まらず、当局は反対意見を抑圧し続け、反対派を恣意的に逮捕し続けている」と非難した。
独裁者のルカシェンコ(Alexander Lukashenko)大統領は1994年に就任して以来、一貫して野党、人権団体、独立系メディアを弾圧してきた。
2020年の大統領選では結果に抗議するデモを鉄の拳でねじ伏せ、数万人を逮捕、数千人を殴打した。
それ以来、多くの野党指導者や活動家が亡命を余儀なくされている。
ビアスナによると、同国で収監されている政治犯は6月末時点で1174人。その中には22年にノーベル平和賞を受賞した人権活動家ビアリアツキー(Ales Bialiatski)氏や野党指導者のコレスニコワ(Maria Kolesnikova)氏などが含まれている。
ビアスナは5月、刑務所に収容されていた政治犯が獄中死したと発表。2020年以降、拘留中に死亡した政治犯はこれで8人となった。
当局は先月末、リトアニアに亡命中の野党指導者チハノフスカヤ(Svetlana Tikhanovskaya)氏の夫であるチハノフスキー(Siarhei Tsikhanouski)氏ら14人を釈放した。
2020大統領選の有力候補であったチハノフスキー氏は「ルカシェンコ氏に逆らった罪」で禁固18年を宣告されていた。