ベラルーシ大統領、政治犯16人を赦免、反体制派への弾圧続く中

ルカシェンコ氏は1994年に就任して以来、一貫して野党、人権団体、独立系メディアを弾圧してきた。
ベラルーシ、首都ミンスク(Getty Images)

ベラルーシの独裁者であるルカシェンコ(Alexander Lukashenko)大統領は2日、16人の政治犯を赦免すると発表した。

大統領府によると、釈放された16人は反政府デモに参加するなどして実刑判決を受け、罪を認め、謝罪し、同じ過ちを繰り返さないと誓ったという。

人権団体「ビアスナ人権センター」は釈放を解放する一方、当局が反対派の弾圧を激化させていると非難した。

ルカシェンコ氏は1994年に就任して以来、一貫して野党、人権団体、独立系メディアを弾圧してきた。

2020年の大統領選では結果に抗議するデモを鉄の拳でねじ伏せ、数万人を逮捕、数千人を殴打した。

それ以来、多くの野党指導者や活動家が亡命を余儀なくされている。

ビアスナによると、同国で収監されている政治犯は2日時点で1164人。その中には38人のジャーナリスト、22年にノーベル平和賞を受賞した人権活動家ビアリアツキー(Ales Bialiatski)氏、野党指導者のコレスニコワ(Maria Kolesnikova)氏などが含まれている。

ルカシェンコ氏は今年1月の不正大統領選で7選を決めた後、一部の政治犯を赦免し、西側諸国との関係改善を図っている。政府は24年7月以降、300人を超える囚人を恩赦、釈放した。

当局は先月末、リトアニアに亡命中の野党指導者チハノフスカヤ(Svetlana Tikhanovskaya)氏の夫であるチハノフスキー(Siarhei Tsikhanouski)氏ら14人を釈放した。

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