ベラルーシ当局、スパイ容疑でポーランド人修道士を拘束
国営テレビが報じた映像には修道士とされる男性が手錠をかけられ、連行される様子が映っていた。
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ベラルーシ当局がロシアとの軍事演習に関連する機密文書を入手した疑いで、ポーランド人修道士を逮捕した。国営メディアが5日に報じた。
それによると、この修道士は4日、首都ミンスクの北西に位置する町で逮捕されたという。
国営テレビが報じた映像には修道士とされる男性が手錠をかけられ、連行される様子が映っていた。
この男性は「秘密」と書かれた文書を警察官に手渡している。それが何であるかは不明だ。
報道によると、有罪が確定した場合、15年以下の禁固刑に処される可能性がある。
警察は修道士を拘束した後、現金と他人名義のSIMカードを没収したとされる。
国営メディアは4日、この事件に関連してベラルーシ国籍の男性1人も逮捕されたと報じた。
それによると、修道士はソーシャルメディア上でこの男性に対し、金銭などを提供して勧誘を試みたという。
当局はポーランド政府が修道士を送り込み、機密情報を盗み出そうとしたと主張した。
ポーランド当局はこの主張を否定。「ルカシェンコ政権の挑発には慣れている」と応戦した。
ポーランドとベラルーシの関係はロシアによるウクライナ侵攻後、急速に悪化した。
ベラルーシの独裁者であるルカシェンコ(Alexander Lukashenko)大統領の弾圧に直面する多くの野党関係者や市民がポーランドに亡命している。
ルカシェンコ氏は1994年に就任して以来、一貫して野党、人権団体、独立系メディアを弾圧してきた。
2020年の大統領選では結果に抗議するデモを鉄の拳でねじ伏せ、数万人を逮捕、数千人を殴打した。
それ以来、多くの野党指導者や活動家が亡命を余儀なくされている。
ルカシェンコ氏は今年1月の大統領選で7選を決め、同盟国ロシアとの連携をさらに強化した。