▽実刑判決を受けたのは50歳の男性。公序良俗違反と国家安全保障を損なう行為を呼びかけた罪で懲役6年、罰金約6000ドルを言い渡された。
ベラルーシの裁判所が著名な野党活動家に懲役6年の実刑判決を言い渡した。人権団体「ビアスナ人権センター」が27日、明らかにした。
それによると、実刑判決を受けたのは50歳の男性。公序良俗違反と国家安全保障を損なう行為を呼びかけた罪で懲役6年、罰金約6000ドルを言い渡された。
裁判は首都ミンスクで非公開で行われ、判決は24日に言い渡された。
この男性は2月16日にミンスクの在ロシア大使館近くで逮捕された。ビアスナによると、男性は北極圏の流刑地で死亡したロシアの反体制派指導者ナワリヌイ(Alexei Navalny)氏を偲んで献花していたという。
検察は男性が公序良俗に違反し、ベラルーシの国家安全保障を損なう行為を呼びかけたとして、国家反逆罪などで起訴した。
ビアスナによると、男性は逮捕時に殴打され、公判前勾留中に健康状態が悪化したという。
独裁者のルカシェンコ(Alexander Lukashenko)大統領は1994年に就任して以来、一貫して野党、人権団体、独立系メディアを弾圧してきた。
2020年の大統領選では結果に抗議するデモを力でねじ伏せ、数万人を逮捕した。
ルカシェンコ氏は25年1月26日の大統領選でも反政権派を叩き潰し、勝手に勝利を宣言すると予想されている。
当局は選挙に先立ち、反政権派への弾圧を強化。多くの活動家を逮捕している。