◎ルカシェンコ大統領は次の大統領選でも反政権派をしばき倒し、勝手に勝利を宣言すると予想されている。
ベラルーシのルカシェンコ大統領(右)とプーチン露大統領(Getty Images)

ベラルーシの独裁者ルカシェンコ(Alexander Lukashenko)大統領に忠誠を誓う選挙管理委員会は29日、来年1月の大統領選への出馬を目指す野党2候補の立候補届を破り捨て、ルカシェンコ氏の7選にゴーサインを出した。

大統領選は1月26日に予定されている。ルカシェンコ氏の再選は揺るがず、公正な選挙は期待できない。

プーチン(Vladimir Putin)露大統領の子分であるルカシェンコ氏は1994年に就任して以来、一貫して野党、人権団体、独立系メディアを弾圧してきた。

2020年の大統領選では結果に抗議するデモを力でねじ伏せ、3万5000人以上を逮捕、数千人を殴り飛ばした。

ルカシェンコ氏は次の大統領選でも反政権派をしばき倒し、勝手に勝利を宣言すると予想されている。投票率は100%、得票率は200%だ。

2020年の弾圧で野党の主要人物は投獄されるか国外に逃亡。人権団体「ビアスナ人権センター」によると、同国には現在約1300人の政治犯がおり、その多くが適切な医療や家族との面会を拒否されている。

大統領選に出馬するためには、12月6日までに少なくとも10万人分の署名を集めて選管に提出しなければならない。

選管は29日、手続き違反を理由に2人の野党候補の立候補願を拒否した。2人は10万人分の署名を集めたとしている。

このうちの1人はAP通信の取材に対し、「これは選挙ではなく茶番であり、ルカシェンコ委員会はルカシェンコに反抗する野党候補の立候補を認めないだろう」と語った。

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