◎独裁者のルカシェンコ大統領は1994年に就任して以来、一貫して野党、人権団体、独立系メディアを弾圧してきた。
ベラルーシ当局が来年1月の大統領選に先立ち、政治犯の親族100人以上を逮捕した。人権団体「ビアスナ人権センター」が15日、明らかにした。
それによると、摘発は14日から始まり、全国各地で政治犯の親族や友人など100人以上が連れ去られたという。
ビアスナは声明で、「これは30年以上権力の座に座る男による反政権派を根絶しようとする取り組みのひとつである」と非難した。
リトアニアに亡命した野党指導者チハノフスカヤ(Svitalana Tsikhanouskaya)氏は15日、AP通信の取材に対し、「当局は民政への移行を求める人々にさらなる打撃を与えようとしている」と語った。
またチハノフスカヤ氏は「政府は私たちの連帯を壊し、投獄された家族を助けようとする人々を脅している」と非難した。
独裁者のルカシェンコ(Alexander Lukashenko)大統領は1994年に就任して以来、一貫して野党、人権団体、独立系メディアを弾圧してきた。
2020年の大統領選では結果に抗議するデモを力でねじ伏せ、3万5000人以上を逮捕した。
ルカシェンコ氏は来年1月の大統領選でも反政権派を叩き潰し、勝手に勝利を宣言すると予想されている。
ビアスナによると、ベラルーシで拘束されている政治犯は約1300人。その中にはビアスナの創設者であり、2022年にノーベル平和賞を受賞した人権活動家ビアリアツキー(Ales Bialiatski)氏やコレスニコワ(Maria Kolesnikova)氏などが含まれている。
ビアスナは声明の中で、「多くの人権団体が政治犯の関係者を国外に逃がすために努力している」と述べた。
またビアスナは「政治犯の家族や親族など、多くの人々が人権団体に助けを求めている」と明らかにした。