◎ベラルーシ国家保安委員会(KGB)は8日、国家転覆を企てたとされる22人の野党活動家と、過激派を創設したとされる23人を対象すると捜査を開始した。
ベラルーシ当局が反政権派を弾圧する取り組みの一環として、数十人の活動家に対する新たな犯罪捜査を開始した。人権団体「ビアスナ人権センター」が8日、明らかにした。
それによると、ベラルーシ国家保安委員会(KGB)は8日、国家転覆を企てたとされる22人の野党活動家と、過激派を創設したとされる23人を対象すると捜査を開始したという。
そのほとんどが国外に逃亡中である。当局は45人の資産を没収するとしている。有罪となった場合、12年以下の禁固刑に処される可能性がある。
来年の大統領選で7期目を目指す独裁者のルカシェンコ(Alexander Lukashenko)大統領は反政権派をテロリストと呼び、鉄の拳で打ち負かしてきた。
同国の野党政治家たちは8月、隣国リトアニアでオンライン会議を開き、来年の大統領選について協議した。
プーチン(Vladimir Putin)露大統領の子分であるルカシェンコ氏は1994年に就任して以来、一貫して野党、人権団体、独立系メディアを弾圧してきた。
2020年の大統領選では結果に抗議するデモを力でねじ伏せ、3万5000人以上を逮捕、数千人を残酷に殴打した。
ルカシェンコ氏は来年の大統領選でも反政権派をしばき倒し、勝手に勝利を宣言すると予想されている。
ベラルーシの経済は西側諸国の厳しい経済制裁で疲弊し、前回選挙以来、数十万人が国外に流出している。
ビアスナによると、ベラルーシに戻った少なくとも66人の野党活動家が政治的動機により有罪判決を言い渡され、獄中での生活を余儀なくされている。うち何人かは治療のため、精神病院に送られた。