11月6日、EUはベラルーシの指導者、アレクサンドル・ルカシェンコ大統領と息子のヴィクトル氏を当局のブラックリストに追加、制裁対象とした。なおヴィクトル氏は国家安全保障顧問を務めている。
今回ブラックリストに追加されたのは、大統領と息子、政府関係者、警察関係者など。これでベラルーシ高官の制裁対象者は59人になった。
EUは、8月9日の不正選挙で再選(6期目)したルカシェンコ大統領の主張を認めていない。
不正選挙から3か月、ルカシェンコ大統領の辞任と選挙のやり直しを求める抗議活動は一向に収まる気配を見せず、全国規模のストライキに発展した。
・ルカシェンコ大統領の辞任を求める大規模抗議は12週目に突入
多くの支持を集めた野党党首スヴャトラーナ・ツィハノウスカヤ氏は、選挙直後に隣国リトアニアへの亡命を余儀なくされた。
欧州安全保障協力機構(OSCE)は5日の記者会見で、「選挙以降に行われた暴力や拷問などの人権侵害は、決して許されるものではない」と述べ、結果の見直しを要求した。
EUが科した最新の制裁措置(抜粋)は次の通り。
・EU加盟国への入国禁止。
・EU加盟国内に保有する資産の凍結。
・EU市民および企業への貸付禁止。
ブラックリスト入りしたベラルーシ警察の高官は、「平和的な抗議活動を破壊する恣意(しい)的逮捕、暴力、虐待、拷問、ジャーナリストに対する脅迫と暴力」などを主導したと厳しく非難されている。
ルカシェンコ大統領とヴィクトル氏への制裁措置発動は10月12日に決定した。(EU合意は10月1日)
一方、ロシアのウラジミール・プーチン大統領はルカシェンコ大統領を支援し、暴力的な弾圧に発展するようであれば、治安維持部隊の派遣も辞さないと圧力をかけている。
ベラルーシの野党勢力は不正選挙以来、首都ミンスクで毎週日曜日に10万人規模の大規模抗議集会を開催している。
EUとアメリカ政府はルカシェンコ大統領の暴力と拷問を否定し、野党との平和的な対話と再選挙を求めている。
10月1日のEUサミット後、首脳陣はベラルーシ当局に対し、「暴力と抑圧を終わらせ、不当に拘束した抗議者、野党関係者などを釈放し、報道の自由と市民社会を尊重したうえで、包括的な国内対話を速やかに開始するよう求める」と呼びかけた。
ルカシェンコ大統領は各国の要求を無視し続けている。
ベラルーシの抗議:ミンスクの通りに数万人が殺到、警察が警告射撃を行う