10月25日 Getty Images/ベラルーシ、首都ミンスク、抗議活動に参加した女性たち

野党党首スヴャトラーナ・ツィハノウスカヤ氏の要求

・抗議者に対する重火器の使用許可を取り消し、暴力と残虐行為を今すぐ禁止する。

・不当に投獄された野党関係者を含む政治家の釈放。

25日までに辞任に応じること。拒否すれば、26日から全国規模の抗議とゼネストを決行する
予定通り10月26日からゼネストが始まる。これに対し当局は取り締まりを強化。

数万人規模の抗議活動は12週目に突入

11月1日、首都ミンスクに集まった数万人の抗議者たちはアレクサンドル・ルカシェンコ大統領の辞任と再選挙を求め、武装警察はショットガンとスタングレネードで反撃した。

人権団体、ビアスナ人権センターによると、この日集会に集まった抗議者たちは3万人(推定)ほどだったという。

抗議者たちは「人々の記憶と人生は独裁政権より長く続く」「拷問を今すぐやめなさい」などと書かれた旗やプラカードを掲げ、平和的に抗議した。

「ヨーロッパ最後の独裁者」、ルカシェンコ大統領は8月9日の不正選挙で票の80%以上を獲得したと主張し、6期目の当選を勝手に決めた。アメリカとEUは選挙の結果を認めず、野党との対話と再選挙を求めている。

ベラルーシ内務省は「必要に応じて」銃の使用を許可すると抗議者を脅迫しており、この日の集会で「法律違反を防ぐために」威嚇射撃を行ったと認めた。

首都ミンスクの大通りには機関銃を装備した警察の武装車両が待機し、出番を待っていた。

ビアスナ人権センターによると、1日の抗議活動で少なくとも150人以上が逮捕されたという。また人権活動家は、数人のジャーナリストが政府の監禁下にあり、逮捕された者の多くが負傷していると述べた。

ビアスナ人権センターのリーダー、アレス・ビアリアツキー氏はABCニュースの取材に対し、「当局は沸騰中の鍋の蓋をしっかり閉めようとしているが、歴史はこの行為が何につながるかを知っている」と述べた。

2020年7月30日 ロイター通信/ベラルーシ、首都ミンスク、スヴャトラーナ・ツィハノウスカヤ氏を支持する人々

リトアニアへの亡命を余儀なくされた野党党首のスヴャトラーナ・ツィハノウスカヤ氏は声明を発表、「1日の抗議活動を支持する」と述べた。

スヴャトラーナ・ツィハノウスカヤ氏:
「私たちの国で警察がテロを起こしている。私たちは過去を忘れない。今起こっていることを忘れない」

8月9日の大統領選挙以降、少なくとも15,000人以上の抗議者が逮捕された。

ルカシェンコ大統領は野党との対話を拒否し、代わりに抗議者への取り締まりを強化。抗議活動に参加する学生を大学から追放し、ストライキを行った労働者にしかるべき措置をとるよう当局に指示している

10月29日、政府はラトビア、リトアニア、ポーランド、ウクライナとの国境を突然閉鎖した

政府は以前、近隣諸国がベラルーシの不安定化を狙ったと主張している。なお、当局は29日の国境閉鎖について「コロナウイルスの蔓延を防ぐため」と説明した。

1日から外交官、政府関係者、ベラルーシで働く許可を得た個人、その他の狭いカテゴリーに属する者を除く外国人が入国を禁じられた。ただし、対象国以外はミンスク・ナショナル空港を経由して入国できる。

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