ベラルーシ大統領が政治犯18人に恩赦、米国との関係改善受け
恩赦の対象となった18人のうち15人は「過激主義」に関する罪で有罪判決を受けていた。
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ベラルーシのルカシェンコ(Alexander Lukashenko)大統領が6日、政治犯18人に恩赦を与えた。今回の措置は米国との関係改善を模索する動きの一環とみられており、両国の外交関係に変化の兆しが出ている。
発表によると、恩赦の対象となった18人のうち15人は「過激主義」に関する罪で有罪判決を受けていた。ベラルーシ当局はこの罪名を反体制派や政府批判者の取り締まりに広く用い、政治的動機による訴追だと国際社会から批判されてきた。今回釈放された人の中には女性が11人含まれているという。
今回の恩赦は、近年進められている米国との関係改善の流れの中で行われた。ルカシェンコ政権は2020年の大統領選挙をめぐる大規模抗議とその後の弾圧により、西側諸国から厳しい制裁と外交的孤立を受けてきた。しかし近年は米国との対話が進み、政治犯の釈放がその重要な要素となっている。
とくに2025年以降、米側は政治犯の解放を強く求め、トランプ政権のコール(John Coale)特使が仲介役として交渉を行ってきた。両国首脳が電話会談を行った後、ベラルーシは複数回にわたって政治犯を釈放している。
その結果、昨年12月にはノーベル平和賞受賞者であるビアリアツキー(Ales Bialiatski)氏や著名な野党政治家らを含む123人が釈放された。今回の18人の恩赦を含めると、米国との対話が始まって以降に釈放された人数は140人以上に達する。こうした措置の見返りとして、米国はベラルーシのカリ肥料産業や国営航空会社に対する制裁を一部緩和した。
コール氏は6日、今回の決定について、両国関係の改善に向けた「重要な一歩だ」と評価し、最終的にはすべての政治犯の解放を目指す考えを示した。一方で人権団体は、依然として多くの政治犯が収監されたままだと指摘している。ベラルーシの人権団体「ビアスナ」によると、現在も約1140人の政治犯が拘束されている。
さらに、恩赦が進む一方で新たな逮捕や裁判も続いており、国内の弾圧体制は依然として続いているとの見方も強い。人権活動家らは釈放を歓迎すべき動きだとしながらも、政治的抑圧の根本的な改善には至っていないと警告している。
ベラルーシはロシアと緊密な同盟関係にあるが、西側との関係改善を模索する動きも見せている。政治犯の釈放を通じた外交的な駆け引きが今後も続く可能性があり、米国とベラルーシの関係がどこまで改善するのか注目されている。
