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▽パリの裁判所は先月末、欧州議会の公金を不正に受け取ったとして公金横領の罪に問われているルペン氏に禁固4年(執行猶予2年)の有罪と、即座に効力を持つ5年間の被選挙権停止を言い渡した。
フランス、極右「国民連合(RN)」のルペン議員(右)とバルデラ党首(AP通信)

フランス極右「国民連合(RN)」のバルデラ(Jordan Bardella)党首が2027大統領選への出馬を検討していると表明した。現地メディアが26日に報じた。

バルデラ氏は地元紙ル・パリジャンのインタビューで、マリーヌ・ルペン(Marine Le Pen)議員の大統領選出馬を後押しするが、当局が出馬を妨害した場合、代わりに出馬する用意があると語った。

パリの裁判所は先月末、欧州議会の公金を不正に受け取ったとして公金横領の罪に問われているルペン氏に禁固4年(執行猶予2年)の有罪と、即座に効力を持つ5年間の被選挙権停止を言い渡した。

ルペン氏は控訴しているが、被選挙権停止は即座に発効するため、控訴審で無罪とならない限り、次の大統領選には出馬できない。

ルペン氏は不正行為を否定。マクロン政権が政治的な理由で罪をでっちあげたと主張している。

またルペン氏は司法が大統領選への出馬を妨害していると非難。速やかに控訴審を開始するよう求めている。

バルデラ氏は29歳。欧州議会議員であり、今回の裁判には関与していない。バルデラ氏はルペン氏に代わって大統領選を目指すかという質問をかわしてきた。

しかし、バルデラ氏はル・パリジャンのインタビューでこう強調した。「マリーヌ・ルペンは私の大統領候補だ。ただし、彼女が阻止された場合、私が代わりの候補になると思う...」

ルペン氏は56歳。今年1月に亡くなったジャンマリ・ルペン(Jean-Marie Le Pen)氏の3女。RNの事実上の党首である。

RNは反移民感情を武器に、過去数年の選挙で議席を伸ばしてきた。

ルペン氏は2022大統領選決選投票で現職のマクロン(Emmanuel Macron)大統領に敗れた。得票率はマクロン氏が58%、ルペン氏が42%であった。

ルペン氏は2027大統領選の有力候補と目されていたが、先月の判決で出馬は難しい状況となった。

ルペン氏を含むRNの9人は欧州議会から不正に資金を受け取り、その資金を党のスタッフ雇用に充てたとして告発された。スタッフ12人も犯罪の隠蔽に関与したとして有罪判決を受けている。

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