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オーストリア西部アルプスで雪崩相次ぐ、スキーヤー5人死亡

今回の事故は冬季のアルプスにおける雪崩の危険性を改めて浮き彫りにするとともに、滑走者自身の安全意識と地域の防災体制の重要性を強調する出来事となった。
2026年1月17日/オーストリア、西部ザルツブルク州、雪崩が発生した現場(AP通信)

オーストリア西部ザルツブルク州のアルプス山中で17日、雪崩が相次ぎ、スキーヤー5人が死亡した。地元当局が明らかにした。雪崩は複数の地点で発生した。事故発生を受けて山岳救助隊が救難活動を行うとともに、厳重な安全対策の必要性を強く訴えている。

事件は同日午後、まず標高約2200メートル付近で発生。滑走中の女性スキーヤーが巻き込まれ、死亡が確認された。それから約90分後、同じ地域の渓谷で大規模な雪崩が発生し、7人が雪に埋まった。救助隊が現場に急行したところ、4人が死亡、2人が重傷を負い救急搬送され、残り1人にケガはなかった。救助活動には4機のヘリコプター、山岳救助隊、赤十字の捜索犬チームなどが動員された。

山岳救助隊は声明で、「今回の悲劇は雪崩がいかに危険であるかを痛感させる」と述べ、事前に雪崩のリスクが高まっている警報が発せられていたにもかかわらず事故が発生したとして、安全基準の遵守を強調した。地元当局は犠牲者の遺族に哀悼の意を表した。

当日は強い降雪が続き、アルプス山脈全体で雪崩の危険度が高まっていたとされる。オーストリア国内ではこの地域以外でも雪崩が相次ぎ、最近では13歳の少年が死亡する事故も発生している。この少年は家族と共に滑走中に雪崩に巻き込まれ、救助隊の必死の救護活動にもかかわらず現場で死亡が確認された。

アルプス周辺ではこの冬、積雪が増え、気象当局や山岳救助隊が雪崩警戒情報を繰り返し発出していた。雪庇(せっぴ)が形成されやすい急斜面や、風の影響で雪の層が不安定になった箇所では特に危険が高いとされ、滑走者に対して滑走の自粛や適切な装備が呼びかけられていた。

救助隊は今後も雪崩が発生する可能性が高いと警告し、山岳地域で滑走や登山を計画する場合は最新の気象情報と危険度情報の確認を徹底するよう求めている。また、アルプス地域のスキーリゾート関係者も、雪崩対策講習や装備点検を強化し、観光客や地元滑走者の安全確保に努める意向を示している。

今回の事故は冬季のアルプスにおける雪崩の危険性を改めて浮き彫りにするとともに、滑走者自身の安全意識と地域の防災体制の重要性を強調する出来事となった。

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