▽3党はトランプ米政権と欧州諸国の対立が激化していることを受け、団結の重要性を強調した。
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オーストリア議会の中道3大政党が21日、極右・自由党抜きでの連立政権樹立が近づいていると明らかにした。
保守的な国民党(OVP)、社会民主党(SPO)、リベラルな新オーストリア・自由フォーラム(NEOS)の連立交渉は最終段階に入ったとみられる。
OVPのシュトッカー(Christian Stocker)党首は声明で、「私は3党が見つけた共通の基盤の中で、連立政権の合意をまとめることができると確信している」と述べた。
自由党は昨年9月の議会選で第1党に躍進するも、他政党が自由党との連立を拒否。ファン・デア・ベレン(Alexander Van der Bellen)大統領はネハンマー(Karl Nehammer)前首相に新政権の樹立を命じた。
しかし、この交渉は先月初めに破綻。ネハンマー氏は責任を取り辞任した。
ファン・デア・ベレン氏は先週、自由党とOVPの連立交渉が破綻したことを受け、自由党抜きでの連立政権樹立を再提案していた。
3党はトランプ米政権と欧州諸国の対立が激化していることを受け、団結の重要性を強調。ファン・デア・ベレン氏も今週の記者会見で、「今後数年間は困難な状況が続くだろう」と述べていた。
自由党のキックル(Herbert Kickl)党首はOVPが妥協案を拒否したと非難。解散総選挙を要求している。
自由党はナチスの元党員が立ち上げた組織で、反移民と反イスラム政策を追求すると公言。ロシア寄りの姿勢も示している。
最新の世論調査によると、自由党の支持率は議会選前から上昇し、30%を超えている。再選挙になれば、議席をさらに伸ばす可能性がある。