▽ネハンマー首相の国民党は昨年9月の議会選で第1党となった極右・自由党を除く政党と交渉を行ってきた。
オーストリアのネハンマー(Karl Nehammer)首相は4日、新政権樹立に向けた連立交渉が失敗に終わったことを受け、数日中に辞任すると表明した。
ネハンマー氏の国民党は昨年9月の議会選で第1党となった極右・自由党を除く政党と交渉を行ってきた。
ネハンマー氏はSNSに声明を投稿。「残念ながら、本日、交渉は終了し、数日中に辞表を提出する予定だ」と書いた。
またネハンマー氏は「社民党の破壊的な勢力が交渉で優位に立ったため、国民党は連立を断念した」と述べた。
社民党は声明で、「交渉打ち切りという首相の決定を遺憾に思う」と表明。「この決定は我が国にとって、良いことではない」と述べた。
また社民党は「国民党が残した記録的な国債の処理が交渉を複雑にした」と主張した。
社民党党首もSNSに声明を投稿。「私はネハンマー首相に交渉継続を申し入れ、さじを投げないよう求めた」と書いた。
国民党を含む主要政党は自由党との連立を拒否している。自由党は反移民、反再生可能エネルギー、反イスラムを公約に掲げ、昨年9月の議会選で第1党に躍進した。