◎炎上した貨物船フェリシティ・エース号の乗組員22人は2月16日に全員救助された。
2022年2月18日/ポルトガル海軍がウェブサイトで公開した写真、高級車を乗せた貨物船(Marinha Portuguesa/ABCニュース)

1,000台以上の高級車を積んだ貨物船が大西洋のど真ん中で燃えている。

ポルトガル海軍によると、炎上した貨物船フェリシティ・エース号の乗組員22人は2月16日に全員救助され、けが人はいなかったという。ポルシャやフォルクスワーゲンの高級車は救助を待っている。

火災は16日の未明に発生したと伝えられているが、詳細は分かっていない。現場はポルトガルのファイアル島の南西約90kmの地点。

ポルトガル海軍の報道官は18日の声明で、フェリシティ・エース号が漂流しているアゾレス諸島付近の船舶に注意を呼び掛けた。

船主のスノースケープ・カー・キャリアーズによると、高級車を回収するチームは18日中に到着する予定だという。同社は17日の声明で、別の貨物船を現場に派遣し、車両を回収すると述べた。

フェリシティ・エース号の積載量は17,000トン以上で、船倉のデッキに車両数千台を積むことができる。

フォルクスワーゲン・グループは声明の中で、「フェリシティ・エース号はドイツの工場で生産された車両を米国に輸送していた」と述べている。今回の事故が米国の顧客やVWに与える影響は現時点では明らかにされていない。

船舶追跡サイトによると、フェリシティ・エース号はドイツのニーダーザクセン州からロードアイランド州の港に向かっていた。

VWを含む自動車メーカーはコロナの影響による半導体不足とそれに伴う車の在庫不足に悩まされている。

ポルシェは乗組員22人が無事救助されたことに安堵しているという声明を発表した。

ポルトガル海軍の報道官はAP通信の取材に対し、「海軍は16日の救出作業中に貨物船が公害を引き起こす可能性がないか調査した」と述べた。報道官によると、フェリシティ・エース号がファイアル島の港に牽引される可能性は低いという。

火災の規模は分かっておらず、高級車の救出作業は難航すると予想されている。

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