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仏極右ルペン議員の控訴審終了、2027大統領選への立候補可否が焦点

ルペン氏は昨年3月、欧州議会の職員制度を悪用し、実際には党のスタッフに支払われるべき資金を不正流用したとして有罪判決を受けた。
2026年2月11日/フランス、パリの裁判所、国民連合のルペン議員(Christophe Ena/AP通信)

フランスの極右政党「国民連合(RN)」のマリーヌ・ルペン(Marine Le Pen)議員の控訴審が11日に終了し、2027年大統領選への立候補の可否が最大の焦点となっている。ルペン氏は欧州議会の資金を不正に流用したとして有罪判決を受け、政治的将来が揺らいでいる。

ルペン氏は昨年3月、欧州議会の職員制度を悪用し、実際には党のスタッフに支払われるべき資金を不正流用したとして有罪判決を受けた。この裁判では、2004年から2016年にかけて約480万ユーロに上る資金が不正に使われたと認定され、被選挙権停止(5年間)が言い渡された。さらに禁固4年(執行猶予2年)と罰金10万ユーロも科された。

この有罪判決により、ルペン氏は2027大統領選への立候補が困難となった。同氏は判決を不服として控訴し、パリ控訴裁判所での審理が行われてきた。この控訴審が終了し、裁判所が判決を下す時期は夏前とみられているが、その結果次第でルペン氏が選挙戦線に戻れるかどうかが決まる重要な局面となっている。

ルペン氏は控訴審で不正行為を否定し、資金の「誤用」を意図したものではないと主張した。弁護側は彼女や党がその時点でルールを遵守していたと信じていたと述べ、透明性が保たれていたと弁護している。

一方、検察側はルペン氏が「中心的役割」を果たしたとする元の判決の支持を強く求め、 5年間の選挙権停止を維持すべきだとしている。この措置が認められれば、ルペン氏は2027年大統領選に立候補できなくなる可能性が高い。

ルペン氏はこれまで2017年と2022年の大統領選で決選投票まで進出し、いずれも現職のマクロン(Emmanuel Macron)大統領に敗れている。同氏は極右政党の顔として長年フランス政治の一角を占め、支持基盤の強さから2027年も有力候補の一人とみられていた。

しかし、有罪判決と禁止措置はルペン氏の政治的キャリアに深刻な影を落とし、RN内では後任の党首であるバルデラ(Jordan Bardella、30歳)議員が代替候補として浮上している。ルペン氏が最終的に出馬できない場合、バルデラ氏が党を代表して大統領選に臨む可能性が強まるとの見方がある。

また、この裁判の動向は単に個人の政治運命を超え、フランス政治全体の構図にも影響を与えると見られている。マクロン政権下で進む社会政策や国民の支持動向、極右勢力の台頭などを巡る議論の中心に、ルペン氏の行方が位置付けられている。ルペン氏の今後については控訴審の最終判断が夏までに下される見通しであり、その結果が2027年大統領選の勢力図に大きな影響を与えるとみられる。

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