◎アルメニア軍とアゼルバイジャン軍は先月、係争地ナゴルノカラバフとアルメニア国境付近で衝突した。
アゼルバイジャンとアルメニアの首脳がチェコの首都プラハで会談した。
欧州理事会と仏大統領府が7日に発表した共同声明によると、両首脳は係争地ナゴルノカラバフでEU支援ミッションを行うことに合意したという。
会談にはミシェル(Charles Michel)欧州理事会常任議長とマクロン(Emmanuel Macron)仏大統領も参加した。
アゼルバイジャン大統領府も7日付けの声明で、「ミッションに協力することに合意した」と述べている。
ナゴルノカラバフはアゼルバイジャンの領土とみなされているが、1994年に終結した分離戦争以来、アルメニア政府の支援を受ける分離主義勢力の管理下に置かれ、住民の大半はアルメニア人で構成されていた。
2020年に勃発したこの地域をめぐる紛争では両軍合わせて6000人以上が死亡、数千人が負傷。両国は2020年11月、ロシアの仲介で停戦に合意した。
アルメニア軍とアゼルバイジャン軍は先月、ナゴルノカラバフとアルメニア国境付近で衝突した。両軍の死者は150人を超えたと報告されている。両国はロシアの仲介を受け停戦に合意した。
共同声明によると、EU支援ミッションは10月から最大2カ月間続き、「両国の信頼醸成と国境画定に向けた取り組みを主導する委員会をサポートする」としている。
アルメニアのパシニャン(Nikol Pashinyan)首相は100年以上対立してきたトルコのエルドアン(Recep Tayyip Erdogan)大統領とも会談している。トルコ人とアゼルバイジャン人はチュルク語系民族であり、強い絆で結ばれている。
今回の首脳会談は「欧州政治共同体」の初会合の傍らで行われた。報道によると、パシニャン氏とアゼルのアリエフ(Ilham Aliyev)大統領は公の場では一度も話さなかったという。