◎アゼルバイジャン軍の攻撃を受けたのはナゴルノカラバフの国境から8キロほど離れた地点にあるアルメニア軍の陣地。
2020年9月27日/係争地ナゴルノカラバフ、アルメニア軍の兵士(Getty Images/AFP通信)

アルメニア国防省は1日、係争地ナゴルノカラバフの国境近くにある自軍の陣地がアゼルバイジャン軍の攻撃を受け、兵士3人が死亡したと明らかにした。

同省は当初、兵士4人が死亡、1人が負傷と報告していたが、その後、兵士1人が生還したと訂正した。

同省によると、アゼル軍の攻撃を受けたのはナゴルノカラバフの国境から8キロほど離れた地点にある陣地。

アゼル国防省は同日、この地域に展開しているアルメニア軍が自軍の陣地に発砲したため、応戦したと反論。この地域に増援を送ったと明らかにした。

ナゴルノカラバフはアゼルの領土とみなされているが、1994年に終結した分離戦争以来、アルメニア政府の支援を受ける分離主義勢力の管理下に置かれ、住民の大半はアルメニア人で構成されていた。

この地域で2020年に勃発した紛争では両軍合わせて6000人以上が死亡、数千人が負傷したと報告されている。

両国は2020年11月、ロシアの仲介で停戦に合意した。アゼルは主要都市シュシャを含むナゴルノカラバフの大部分を奪還。アルメニア人は土地を追われた。

アゼルは昨年からナゴルノカラバフとアルメニアを結ぶ唯一の道路を封鎖しており、そこで生活するアルメニア人への食料供給に支障が出ている。

アルメニア政府はアゼルがナゴルノカラバフのアルメニア人を一掃するために道路を塞いでいると非難し、旧ソ連圏の集団安全保障条約機構(CSTO)で同盟関係にあるロシアに軍事支援を要請した。

しかし、アゼルともつながりの深いロシアはこの要請に応じず、対話で問題を解決するようアルメニア政府に促した。

アルメニアはロシアがCSTOの防衛義務を果たしていないとして、同盟からの脱退を示唆している。

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