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世界で「カーリングごっこ」ブーム、SNSで話題に

鍋やモップのバケツ、ロボット掃除機にスリッパなど、家庭にあるさまざまな物を「カーリング石」に見立てて遊ぶ姿が投稿され、ユーモアあふれる光景が広がっている。
2026年2月11日/イタリア、コルティナ・ダンペッツォのカーリング会場(AP通信)

イタリア・ミラノ冬季オリンピックでカーリング競技が盛り上がる中、一般の人々が家庭用品を使ってカーリングごっこを楽しむ様子がソーシャルメディア上で話題になっている。鍋やモップのバケツ、ロボット掃除機にスリッパなど、家庭にあるさまざまな物を「カーリング石」に見立てて遊ぶ姿が投稿され、ユーモアあふれる光景が広がっている。

米国代表のタラ・ピーターソン(Tara Peterson)選手はこの現象について「4年に1度、こうして盛り上がる。みんな ‘やってみたい’ と思って創意工夫するのは素晴らしい」と述べている。ある動画では、2人の大人がジャケットを着てベビーカーに赤ん坊を乗せ、氷の上を押しては胸をぶつけ合って歓声を上げる様子が映し出されている。他にもスウェーデンの人気コメディアンが選手のウィッグをかぶり、鍋同士をぶつけ合いながら「ヤーーー!」と叫ぶユーモラスな映像も人気を集めている。

南イタリアでは地元の高齢女性が石畳の中庭で銀色の鍋を押し、ほうきで掃く“ミニカーリング”を楽しむ光景が見られた。またスウェーデンのサロンでは美容師がヘアケア製品を投げ合い、同僚に向かって「カール!」と叫んだり、カーリング用ではないヘアアイロンを使ったジョークプレーも投稿されている。

こうした仲間内での遊びは笑いを誘っているものの、本格的なカーリング競技には専用機材が必要だと選手らは指摘する。カーリングシューズは通常のスニーカーではなく、氷上で滑らないようグリップが付いた専用靴であり、スウェーデン代表のヨハンナ・ヘルディン(Johanna Heldin)選手によると、価格は最大で約700ドルに達するという。また競技用のブラシはカーボンファイバー製の柄にナイロンパッドを装着したもので、一般的な掃き掃除用のほうきとは大きく異なる。これらのブラシは石のスピードや軌道の制御に直結し、200~250ドル(約3~4万円)ほどの高価なものもある。高度な技術を持つブラシも登場し、スキル格差を生むとして“ブルームゲート”と呼ばれる論争になったこともあり、国際カーリング連盟は使用器具の規格を厳格に定めている。

一方、冬季五輪で実際に使われるカーリング石はスコットランド沖の無人島「アイルサ・クレイグ」産の高密度花崗岩で作られた本格品で、この石材を使った石は製造会社「ケイズ・カーリング(Kays Curling)」が提供している。同社は1924年のシャモニー冬季大会以来、オリンピック向けのカーリング石を製造してきた歴史を持ち、長年にわたり五輪カーリング競技を支えてきた。

このように、冬季五輪のカーリング競技はソーシャルメディアを通じて世界中で注目を集め、家庭や友人同士のユーモラスな遊びを通じてスポーツへの関心を高めている。しかし、本格的な競技として楽しむためには専用の用具と氷の環境が不可欠であることも改めて示されている。

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