▽サントリーニ島、アモルゴス島、アナフィ島、イオス島では1月26日以来、大小さまざまな地震が2万回近く発生している。
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ギリシャの地震学者が17日、有名観光地サントリーニ島と近隣の島々で多発している地震について、「見通しは依然不透明」と指摘した。
テッサロニキ大学の地球物理学教授であるパパザコス(Costas Papazachos)氏は国営ラジオ・テレビERTのインタビューで、「こうした一連の地震はすぐには終わらない」と語った。
サントリーニ島、アモルゴス島、アナフィ島、イオス島では1月26日以来、大小さまざまな地震が2万回近く発生している。当局は4島に非常事態を宣言した。
17日時点で地震による負傷者は報告されていない。
この結果、数千人が本土に避難。島の観光産業に大きな影響を与えている。
島々の学校は3週連続で休校となり、消防、警察、沿岸警備隊、海軍が数千人規模で動員されている。自治体は市役所などに予備の発電機を大量に運び込み、地震に備えている。
政府は17日、大規模避難に備えてサントリーニ島に緊急港湾施設を設置すると発表した。
ギリシャ南部のペロポネソス半島からキクラデス諸島にかけて広がる火山帯を監視している科学者たちはサントリーニ島のカルデラ北部にある中央断層線で「火山活動が活発化している」と指摘している。
それによると、入手可能なデータを見る限り、カルデラ噴火が差し迫っているという兆候はみられないという。
科学者たちは今月初めに地震の回数が減少するかもしれないと表明したが、その後もマグニチュード5前後の地震が相次ぎ、再び懸念が高まっている。
17日には4島に囲まれた海域でマグニチュード5.1の地震が記録された。
専門家は紀元前1628年頃にサントリーニ・カルデラで発生した大噴火のような事態になる可能性は低いとみている。近隣の火山は375年前に噴火している。
サントリーニ島の人口は約2万人。ギリシャを代表する観光地のひとつであり、年間340万人もの観光客が訪れる。