◎テイト被告の資産は凍結された7つの銀行口座に保管されている。
ルーマニア、首都ブカレスト、アンドリュー・テイト被告(AP通信)

イギリスの裁判所は18日、物議を醸すSNSインフルエンサー、アンドリュー・テイト(Andrew Tate)被告の資産を差し押さえることができると裁定した。

警察はテイト兄弟による長年にわたる脱税を補填するため、資産の一部である260万ポンド(約5億円)の差し押さえを認めるよう求めていた。

テイト被告の資産は凍結された7つの銀行口座に保管されている。

ウェストミンスター裁判所は1200万ドル近くを特定の口座に振り込むなど、兄弟による金融取引は税務当局に対する「真っ当な詐欺行為である」と判決を下した。

これは民事訴訟であり、刑事訴訟よりも立証基準が低いため、警察はテイト兄弟が脱税したかどうかを蓋然性のバランスで判断するだけでよかった。

警察側の弁護士はテイト兄弟が2014~22年にかけて、複数のオンラインビジネスから得た2100万ポンドの収入に対して税金を支払わなかったと告発。テイト被告を「連続脱税犯」と呼んだ。

テイト被告の弁護団は当局による資産凍結を「泥棒行為」と呼び非難した。

約1000万人のX(旧ツイッター)フォロワーを持つテイト被告とその弟、および身元不明の女性2人は2022年末、組織犯罪と人身売買に関与した疑いで逮捕。昨年6月に強姦、人身売買、犯罪組織を結成した罪で起訴された。

テイト被告は容疑を丸ごと否認し、ルーマニア地検を「政府の命を受けた暗殺集団」と呼んでいる。

元キックボクサーである白人至上主義者のテイト被告は複数の裁判を待っている状態。EU域外への渡航を禁じられているため、イギリスの裁判には出廷していない。

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