◎ブカレスト地検はテイト被告の弟と身元不明のルーマニア人女性2人も合わせて起訴した。
ルーマニアの物議を醸すSNSスター、アンドリュー・テイト(Andrew Tate)被告が強姦、人身売買、犯罪組織を結成した容疑で起訴された。ブカレスト地検が20日に明らかにした。
それによると、地検はテイト被告の弟と身元不明のルーマニア人女性2人も合わせて起訴したという。
この事件を担当する国家警察の捜査機関は声明で、「4人は2021年に犯罪組織を立ち上げ、ルーマニアだけでなく米国やイギリスでも人身売買を行った」と述べている。
数百万人のTwitterフォロワーを持つテイト被告とその弟、および身元不明の女性2人は昨年末、組織犯罪と人身売買に関与した疑いで逮捕された。
控訴裁は4人が国外に逃亡する恐れはないとして、拘置所から自宅軟禁に変更することを認めている。
捜査当局は兄弟のグループに性的搾取された女性7人を特定。それによると、グループは女性たちに好意を示して誘い出し、暴力・脅迫・監視下に置き、人身売買やポルノ制作を強要したという。
起訴された4人のうち1人(ルーマニア人女性とみられる)は昨年3月に女性1人を2回レイプしたとして、強姦罪で起訴されている。
テイト被告は36歳。2017年からルーマニアに居住する元プロキックボクサーで、ルーマニア地検の主張を「嘘っぱち」と非難し、「自分を政界から迫害したい秘密結社が事件に関与している」と主張している。
テイト被告の広報担当は20日、ツイッターに声明を投稿した。「兄弟は無実を証明し、名誉を回復します,,,」
地検はテイト兄弟の住居を家宅捜索し、高級車15台、高級時計、約300万ドルの暗号通貨を含む資産を押収した。
一方、イギリスでも複数の女性がテイト被告に性的暴力を受けたとして、民事訴訟を起こしている。
テイト被告は最近放送された英BBCのインタビューで、女性差別をSNSで推進したり、利益を得るために女性を搾取したという告発を丸ごと否定した。