◎テイト被告は一連の裁判が結審するまでの間、自身に課せられた司法規制措置を緩和するよう求めていた。
ルーマニアの控訴裁判所は30日、物議を醸すインフルエンサーである自称「暴れ馬」のアンドリュー・テイト(Andrew Tate、保釈中)被告の訴えを退けた。
テイト被告は一連の裁判が結審するまでの間、自身に課せられた司法規制措置を緩和するよう求めていた。
首都ブカレストの控訴裁は今月18日に地裁が下したテイト被告の出国禁止令を60日間延長する判決も支持した。
約900万人のX(旧ツイッター)フォロワーを持つテイト被告とその弟、および身元不明の女性2人は2022年末、組織犯罪と人身売買に関与した疑いで逮捕。昨年6月に強姦、人身売買、犯罪組織を結成した罪で起訴された。
テイト兄弟は容疑を否認。検察を「西側の命を受けた殺人集団」と呼んでいる。
一連の裁判は予備審問の段階であり、被告側は検察に異議を申し立てることができる。裁判の日程は決まっていない。
テイト被告は検察が提示した証拠を「偽物」と呼び、「自分の口を封じるようとする西側エージェントの政治的陰謀」と繰り返し主張している。
Xは昨年、数多くのヘイトスピーチでSNSアカウントを失ったテイト氏のカムバックを承認した。
逮捕後、テイト兄弟は3ヶ月間勾留され、その後自宅軟禁となった。その後、彼らはブカレストと近郊への移動を許可された。
テイト兄弟は今月初め、検察による資産差し押さえに異議を唱える裁判で勝訴。検察は判決を不服として上告している。
捜査当局はテイト兄弟のロールス・ロイス、フェラーリ、ポルシェ、BMW、アストン・マーチン、メルセデス・ベンツなど、推定360万ユーロ相当の資産を押収している。