◎テイト兄弟は首都ブカレスト内にとどまることを条件に、自由に移動することを許可された。
ルーマニア地裁が物議を醸すSNSスター、アンドリュー・テイト(Andrew Tate)被告の自宅軟禁を解除した。現地メディアが4日に報じた。
それによると、テイト兄弟は首都ブカレスト内にとどまることを条件に、自由に移動することを許可されたという。
ただし、警察が出頭を求めた場合はそれに応じ、住所を変更した場合はその旨を報告しなければならない。
数百万人のTwitterフォロワーを持つテイト被告とその弟、および身元不明の女性2人は昨年末、組織犯罪と人身売買に関与した疑いで逮捕。今年6月に強姦、人身売買、犯罪組織を結成した容疑で起訴された。
テイト兄弟は一緒に起訴された仲間、証人、被害者とされる人物やその家族との接触を禁じられている。
これらの規則を破れば、自宅軟禁や拘置所に戻る可能性がある。
裁判所は今後60日間、テイト兄弟に移動ルートなどを逐次報告するよう求めている。
捜査当局は兄弟のグループに性的搾取された女性少なくとも7人を特定。それによると、グループは女性たちに好意を示して誘い出し、暴力・脅迫・監視下に置き、人身売買やポルノ制作を強要したという。
テイト被告は地裁の決定を受け、X(旧ツイッター)に声明を投稿。「私たちはルーマニアの司法が公正な決定を下してくれたことに感謝している」と書き込んだ。
またテイト被告は自身の嫌疑を改めて否定し、「警察は何の証拠もなく逮捕。検察は何の根拠もなく起訴。そして裁判所は弱い状況証拠に基づいてこれを支持した」と主張した。
兄弟はルーマニア国内だけでなく、米国やイギリスを含むいくつかの国でも人身売買に関与したとされる。
テイト被告は2016年、女性を襲っているように見えるビデオが拡散した後、イギリスのテレビ番組から降板した。
その後、テイト被告は性的暴行を受けたと告発した女性に対し、「責任を負わせる」と脅迫めいたツイートを発信し、ツイッターアカウントを一時凍結された。