◎テイト容疑者とその弟、および身元不明の女性2人は昨年末、組織犯罪と人身売買に関与した疑いで逮捕された。
2023年3月31日/ルーマニア、首都ブカレストの拘置所前、アンドリュー・テイト容疑者(Alexandru Dobre/AP通信)

組織犯罪と人身売買の疑いで逮捕・勾留されている分裂的なSNSインフルエンサー、アンドリュー・テイト(Andrew Tate)容疑者の弁護士は31日、勾留を自宅軟禁に変更する訴えが認められたと明らかにした。

550万人のTwitterフォロワーを持つテイト容疑者とその弟、および身元不明の女性2人は昨年末、組織犯罪と人身売買に関与した疑いで逮捕された。4人はまだ起訴されていない。

ブカレスト地検は声明で、「控訴裁判所はテイトの勾留期間を30日間延長するという地裁の判決に異議を唱えた」と述べている。

テイト氏の弁護士は「依頼人は4月29日まで自宅軟禁されることとなった」とツイッターに書き込んだ。

控訴裁は4人が国外に逃亡する恐れはないとして、拘置所から自宅軟禁に変更することを認めた。控訴裁の判決に異議を唱えることはできない。

テイト兄弟は31日遅くにブカレストの拘置所を後にした。テイト容疑者は記者団に対し、「判事は正しい判断を下した」と主張した。「俺は無実であり、それを証明することを楽しみにしています...」

拘置所周辺にはテイト兄弟の支持者が集まり、「おめでとう」「結婚して」「地検の組織犯罪を暴こう」などと叫んだ。

その後、テイト兄弟を乗せた車はブカレスト近郊にあるテイト兄弟の自宅と思われる建物に移動。テイト容疑者は待ち構えていた記者団に、「判事に感謝したい。彼らは俺の話を、俺たちが無実だと信じてくれた」と主張した。

「俺はルーマニアとルーマニア国民を愛しています。俺はただ真実を、無実を証明したいのです。最後には正義が勝つと信じています。俺は何も悪いことはしていません。やってもいない犯罪で有罪になる可能性はゼロパーセントです」

テイト容疑者は2017年にルーマニアに移住。女性軽視発言やヘイトスピーチで物議を醸し、さまざまなSNSプラットフォームから凍結処分を受けている。

捜査当局は兄弟のグループに性的搾取された女性6人を特定。それによると、グループは女性たちに好意を示して誘い出し、暴力・脅迫・監視下に置き、人身売買やポルノ制作を強要したという

しかし、テイト容疑者は地検の主張を丸ごと否定し、自分を「政治的弾圧の犠牲者」と呼んだ。「人気者を妬むスパイ軍団が俺たちを逮捕し、破滅させようとしています...

捜査当局は1月、兄弟とつながりのあるブカレスト近郊の屋敷を捜索し、ロールスロイス、フェラーリ、ポルシェなどの高級車一式を押収した。当局は390万ドル相当の資産を押収したと報告している。

地検は「テイト兄弟が人身売買などの違法行為で収益を上げたことを立証できれば、その資産は捜査費用や被害者救済に充当できる」としている。テイト容疑者は資産差し押さえを不服とし、控訴している。

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