▽この会議はサンクトペテルブルクのリゾート地で開催され、ロシア、ベラルーシ、カザフスタン、キルギスなどの首脳が出席した。
ロシアが主導するユーラシア経済連合(EEU)の首脳会議で26日、口論が勃発し、会議が一時中断した。
この会議はサンクトペテルブルクのリゾート地で開催され、ロシア、ベラルーシ、カザフスタン、キルギスなどの首脳が出席した。
ロシアが主導する旧ソ連圏軍事同盟「集団安全保障条約機構(CSTO)」から脱退する意向を示しているアルメニアのパシニャン(Nikol Pashinyan)首相はオンラインで参加した。
アルメニアからEEUの輪番議長国を引き継いだベラルーシのルカシェンコ(Alexander Lukashenko)大統領はパシニャン氏に対し、次回会合中に首脳会談を行いたいと突然提案し、台本から外れた。
パシニャン氏が次回会合にもオンラインで参加する予定だと答えると、ルカシェンコ氏が説明を迫り、会場は微妙な空気に包まれた。
ルカシェンコ氏はアルメニアに専用機を送るとまで提案した。
パシニャン氏はその後、ルカシェンコ氏がアルメニアのライバルであるアゼルバイジャンを支持していることを理由に、ベラルーシにこの問題が解決しない限り、政府高官を派遣するつもりはないと説明した。
パシニャン氏は「このような首脳会議の場でこのような議論をするのに適切だと思わない」と批判した。
しかし、ルカシェンコ氏は反論を続け、パシニャン氏がキレ、会場は重苦しい雰囲気に包まれた。ルカシェンコ氏の隣に座っていたプーチン(Vladimir Putin)大統領はこの口論をじっと黙って見ていた。
アゼルバイジャン政府は昨年9月、アルメニアの破壊工作員が仕掛けた地雷により兵士2人と民間人4人が死亡したことを受け、係争地ナゴルノカラバフへの攻撃を開始。アゼル軍の集中砲火を受けたナゴルノカラバフの反政府勢力はあっという間に降伏し、アゼル政府の要求を全面的に受け入れた。
ナゴルノカラバフは国際的にはアゼルの領土とみなされているが、1994年に終結した分離戦争以来、アルメニア政府の支援を受ける反政府勢力の支配下に置かれ、住民の大半はアルメニア人で構成されていた。
アゼル軍の勝利により、30年にわたるアルメニア人支配に終止符が打たれ、市民約12万人がアルメニアに逃れた。