◎アルバニアは1991年に崩壊した社会主義人民共和国時代、麻薬密売組織の暗躍を許し、麻薬や大麻が大量流入していた。
医療用大麻(Getty Images)

アルバニア議会(一院制、定数140)が医療目的の大麻を合法化する法案を賛成多数で可決した。現地メディアが21日に報じた。

それによると、法案は賛成69ー反対23で成立したという。

これにより、特定の条件を満たせば大麻草を合法的に栽培・所持できるようになった。

ラマ(Edi Rama)首相は医療用大麻を管理する具体的な対策をまだ示していない。

政府は大麻の限定的な栽培を許可することで税収を増やすことができると考えている。

アルバニアは1991年に崩壊した社会主義人民共和国時代、麻薬密売組織の暗躍を許し、麻薬や大麻が大量流入していた。

ラマ氏は2013年の首相就任以来、麻薬密売組織と大麻工場をターゲットに据え、厳しく取り締まってきた。

同氏は就任から約2年間で推定市場価格70億ユーロ、当時のGDPの3分の2以上に相当する大麻草約100万本を処分した。

同国南部の集落で2014年に発生した麻薬密売組織による警察官襲撃事件では警察官1人が射殺された。この衝突後、警察は組織の拠点からロケットランチャーや自動小銃数十丁を押収した。

アルバニアは依然として西欧に密売を密輸する組織の主要ルートのひとつとなっている。

警察は現在も大麻栽培を取り締まっているが、その数は10年前に比べるとかなり少なくなっている。

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