◎ベリシャ氏は2023年12月に国会議員の免責特権を剥奪され、2週間ごとに裁判所に出頭するよう命じられた以前の命令に違反したとして、自宅軟禁となった。
アルバニアの裁判所は27日、野党・民主党を率い汚職の罪に問われているベリシャ(Sali Berisha)元首相の自宅軟禁令を解除した。
首都ティラナの特別法廷は解除の理由を明らかにしていない。
ベリシャ氏は2023年12月に国会議員の免責特権を剥奪され、2週間ごとに裁判所に出頭するよう命じられた以前の命令に違反したとして、自宅軟禁となった。また、海外渡航も禁止されていたが、憲法裁判所は先週、この命令も取り消した。
ペリシャ氏は27日、民主党本部前で支持者に出迎えられ、演説した。「今日、私たちの勝利、民主党の政権復帰にこれまで以上に近づきました...」
ペリシャ氏は与党・社会党のラマ(Edi Rama)首相に今すぐ辞任するよう要求。支持者に対し、抗議デモを継続するよう促した。
軟禁期間中、ベリシャ氏はティラナ中心部のアパートに滞在。その間、家族と弁護士以外との面会は禁止されていたが、毎晩、建物の外に集まった支持者を前に演説を行っていた。
アルバニアでは来年春に議会選が行われる予定。地元メディアの世論調査によると、野党の足並みは揃いそうになく、ラマ氏の社会党が勝利する可能性が高い。
米国務省は2021年、ベリシャ政権時代(2005年~2013年)に発覚した数多くの汚職を非難し、ベリシャ氏とその関係者を「ペルソナ・ノン・グラータ(好ましからざる人物)」に指定。イギリスも同じ措置を取っている。