◎アルバニアは2009年にNATOに加盟し、ロシアのウクライナ侵攻を強く非難している。
アルバニア国防省は20日、ロシア人2人とウクライナ人1人をスパイ容疑で逮捕したと発表した。
同省によると、3人のうち1人は南部の軍事工場内、2人は工場外で逮捕された。
現場は首都ティラナの南約80kmに位置する中部グラムシュ。この軍事工場は兵器の解体を行っているという。
24歳のロシア人は工場敷地内に入り写真を撮影していた。国防省によると、この男は警備員に神経を麻痺させる効果があるスプレーを吹きかけ、負傷させたという。
工場の外にいた33歳のロシア人(女)と25歳のウクライナ人(男)もまもなく逮捕され、3人が乗っていた車も押収された。
国防省は声明の中で、「警察は軍、陸軍情報部、反テロ当局と協力して捜査に当たっている」と述べている。
スプレーで負傷した警備員2人は軍病院に搬送され治療を受けている。容体は明らかにされていない。
グラムシュの軍事工場は1962年に開設され、AK47(カラシニコフ)を生産していた。
共産主義の崩壊後は生産活動を停止し、代わりに古いAK47やその他の小型兵器を解体するようになった。報道によると、銃器の修理も行っているという。
ラマ(Edi Rama)首相は20日、ツイッターを更新し、「スパイと疑われる3人を無力化した軍人のプライドはいかばかりか」と投稿した。
アルバニアは2009年にNATOに加盟し、ロシアのウクライナ侵攻を強く非難している。ラマ氏は今年5月、NATOにティラナ近郊の海軍基地を提供したと発表した。