◎ペリシャ氏は10月、義理の息子が首都ティラナで民間人と国防省が所有する土地を購入する際、便宜を図ったとして起訴された。
アルバニア議会(定数150)は21日、公務員職権乱用罪で起訴されているベリシャ(Sali Berisha)元首相の免責特権を解除する法案を賛成多数で可決した。
ペリシャ氏の野党・アルバニア民主党は採決をボイコットし、議場に椅子を積み上げ、発煙筒を燃やして対抗したが、警備員に阻止された。
ペリシャ氏はラマ(Edi Rama)首相を「独裁者」「詐欺師」と呼び、反対討論を拒否した。
与党・社会党の議員を含む75人が法案に賛成。ペリシャ氏の免責解除を求める検察の要求を認めた。これにより、検察はペリシャ氏の逮捕を許可するよう裁判所に求めることができるようになった。
野党が採決に参加しなかったため、反対と棄権は0だった。
ペリシャ氏は10月、義理の息子が首都ティラナで民間人と国防省が所有する土地を購入する際、便宜を図ったとして起訴された。義理の息子はこの土地にアパートを17棟建設する予定だ。
ベリシャ氏と義理の息子はこの告発をラマ政権の「嫌がらせ」と呼び、無罪を主張している。
検察はペリシャ氏が職権を乱用して義理の息子の土地購入を後押ししたと告発。有罪となった場合は最高12年の実刑に処される可能性がある。
米国務省は2021年、ベリシャ政権時代(2005年~2013年)に発覚した数多くの汚職を非難し、ベリシャ氏とその関係者を「ペルソナ・ノン・グラータ(好ましからざる人物)」に指定。イギリスも同じ措置を取っている。