◎タジキスタンの国家保安局はこの事件の実行犯とつながりのある9人を逮捕した。
ロシア・モスクワ郊外のコンサートホールで先週発生した銃乱射事件に関与したとされる9人がタジキスタン国内で逮捕された。ロシア国営メディアが29日に報じた。
それによると、タジキスタンの国家保安局はこの事件の実行犯とつながりのある9人を逮捕したという。
イスラム国(ISIS)系組織のひとつであるIS-K(イスラム国ホラサン)とみられる武装集団は22日、複合施設クロッカスシティホール内にあるコンサートホールを襲撃。爆発物も使用したとされる。
この攻撃で市民144人が死亡、今も数十人が入院中である。
連邦保安局(FSB)は23日、4人の実行犯を含む11人を逮捕したと発表。タジク人と特定された4人は24日に出廷した。
IS-Kはスンニ派のアマーク(Aamaq)通信を介して犯行声明を出したものの、ロシア当局はウクライナが関与したと主張している。
RIAノーボスチ通信は29日、情報筋の話しとして、タジキスタン当局が首都ドゥシャンベの東方に位置する地区で実行犯とつながりのある9人を逮捕したと報じた。
それによると、9人はISISとのつながりを疑われているという。この摘発にはロシアの治安当局も関与したとされるが、詳細は不明だ。
モスクワ地裁は11人のうち数人を5月22日まで勾留するよう命じている。
国営テレビによると、11人のうち少なくとも1人が法廷でタジク人であることを認めたという。
IS-Kは銃撃の様子を撮影したとされる動画も公開している。
IS-Kはアフガニスタンに拠点を置くスンニ派過激派のひとつ。シーア派だけでなくタリバン暫定政権にも攻撃を仕掛けており、多くの市民が自爆テロや襲撃に巻き込まれている。