地中海で移民船救助、スーダン難民3人死亡=ドイツ当局
リビアは2011年の革命以来、欧州への亡命を希望するアフリカ・中東・アジアの亡命希望者の中継地になっている。
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ドイツの非営利団体RESQSHIPは24日、イタリア南部ランペドゥーサ島に向かっていたゴムボートを救助し、3人の死亡を確認したと明らかにした。
それによると、死亡したのは内戦が続くアフリカ北東部・スーダン出身の3姉妹。もう1人が海に落ち、行方不明になっているという。
RESQSHIPは声明で、「22日夜から23日にかけて、リビア北部の国際水域でボロボロのゴムボートに乗っていた65人を救助し、3人の遺体を収容した」と述べた。
RESQSHIPはその後、イタリア沿岸警備隊に支援を求め、ランペドゥーサ島に向かった。
沿岸警備隊は沖合でRESQSHIPの船と合流。人々を巡視艇に移し、うち何人かをドクターヘリで空輸した。
RESQSHIPによると、このボートは22日午前にリビア西部の港を出発したという。
亡くなった3姉妹の死因は不明。一部メディアは情報筋の話しとして、熱中症とみられると伝えている。
リビアは2011年の革命以来、欧州への亡命を希望するアフリカ・中東・アジアの亡命希望者の中継地になっている。
同国で活動する人身売買組織は不安定な情勢を利用して利益を上げているとみられ、エジプト、アルジェリア、スーダンなど、少なくとも6カ国から移民を北部の海岸に移送。ゴムボートや木造船に乗せ、地中海に送り出している。
国連の専門機関である国際移住機関(IOM)によると、今年1月から7月末の間に、リビア沖で少なくとも434人の移民が死亡、611人が行方不明となり、1万4100人以上が沿岸警備隊に拿捕され、収容施設に送られたり、本国に送還されたという。
IOMは地中海ルートで2014年以降、3万人以上の移民が死亡または行方不明になったと報告している。