▽ドーバー海峡は世界で最も混雑する水路のひとつであり、毎日600隻以上の商船が航行している。
フランス、北部パ・ド・カレー県、イギリスへの移住を目指す移民(AP通信)

フランスの沿岸警備隊が29日、北部の沖合で移民45人を救助し、3人の遺体を収容した。

それによると、人々を乗せた船は北部パ・ド・カレー県の沖合数キロの地点で転覆したという。

沿岸警備隊は午前6時頃、自力で海岸にたどり着いた人と海上に取り残された45人を救助。うち4人が病院に緊急搬送された。

巡視艇はその後、意識不明の3人を海から引き上げ、蘇生を試みたが、その場で死亡が確認された。

行方不明者がいるかは分かっていない。沿岸警備隊が捜索を続けている。

ドーバー海峡は世界で最も混雑する水路のひとつであり、毎日600隻以上の商船が航行している。

イギリス内務省の統計によると、2018年以降、フランスから海峡を渡ってイギリスにたどり着いた移民・難民は約14万人。昨年海峡を横断した移民は約3万人で、22年の4万5000人超から大幅減となった。21年は約2万8000人、20年は約8500人となっている。

フランス当局によると、この数日、移民による横断未遂事件が大幅に増加しているという。その多くが荒波と寒さに耐えきれず、自力で海岸に戻ったり、当局に助けを求めている。

今年ドーバー海峡で亡くなった移民は統計を取り始めて以来、最も多くなった。少なくとも60人が死亡、昨年は16人、22年は5人、21年は35人であった。

移民たちは言語や家族とのつながり、亡命や労働へのアクセスが容易と思われるなどの理由から、イギリスを好む傾向がある。

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