ウランを違法購入、中国人3人逮捕 ジョージア
ジョージアのウラン資源は量的には限定的だが、旧ソ連時代から核関連物質の管理問題が国際的な懸念となっている。
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ジョージア当局は25日、首都トビリシでウラン2キログラムを違法に購入しようとしたとして、中国人3人を逮捕したと発表した。
保安局は声明で、「容疑者たちは核物質をロシア経由で中国に輸送する計画だった」と説明。逮捕作戦の映像も公開した。
また保安局は「ウラン2キログラムを違法に購入しようとした3人の中国人は40万ドル(34万4000ユーロ)を支払う計画だった」と付け加えた。
当局によると、ジョージアに滞在中で同国のビザ(査証)規定に違反していた中国人が、ウラン探索のため専門家をジョージアに招き、国内各地で捜索を行わせていたという。
当局は3人の身元を明らかにしていない。
ジョージアのウラン資源は量的には限定的だが、旧ソ連時代から核関連物質の管理問題が国際的な懸念となっている。
ジョージアには天然ウラン鉱床がいくつか存在し、調査が行われてきた。しかし、商業規模での採掘や精製は行われておらず、経済的に有望な資源とは言い難い。
注目されるのは、ソ連崩壊後に管理が不十分となった核物質の流出リスクである。1990年代から2000年代にかけて、ジョージア国内では放射性物質や高濃縮ウランの密輸未遂事件が複数報告され、国際社会の監視対象となった。
これを受けて、ジョージア政府は国際原子力機関(IAEA)や米国などの支援を受け、放射性物質の追跡・管理体制を強化してきた。
