▽2隻のタンカーは昨年12月中旬、クリミア半島沖で航行不能に陥り、1隻が沈没、もう1隻が座礁した。
ロシアとウクライナを隔てるケルチ海峡でロシアの燃料タンカーが沈没した事故について、動物愛護団体は5日、現場海域で32頭のイルカが燃料流出の影響で死んだことを確認したと明らかにした。
ロシアの動物愛護団体DRC(Delfa Dolphin Rescue and Research Center)によると、死因はタンカーの州出に関連している可能性が高いという。
2隻のタンカーは昨年12月中旬、クリミア半島沖で航行不能に陥り、1隻が沈没、もう1隻が座礁した。
クリミアの軍港都市セバストポリの海岸にはマズート(重質で低品質の石油製品)が大量に流れ着いている。
DRCはテレグラムに声明を投稿。「流出以来、この海域で61頭の死骸が確認したが、うち29頭は死骸の状態から、流出前に死んだ可能性が高い」と述べた。
32頭については、「流出事故後の影響で死んだ可能性が高く、そのほぼ全てが砂浜に打ち上げられていた」と明らかにした。
死んだイルカのほとんどが絶滅危惧種に指定されているアゾフ種のイルカであった
ロシア非常事態省は5日、南部クラスノダール州の海岸線沿いで、地元当局とボランティアが汚染された砂9万6000トン以上を除去したと明らかにした。
クリミア州知事はセバストポリで被害が拡大しているとして、非常事態を宣言。汚染された砂の除去を急いでいる。
非常事態省によると、2隻から流出したマズートは数千トンにのぼり、除去が必要な砂の量は20万トンに達する可能性があるという。