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ギリシャ東部で移民船転覆、2人死亡、人身売買業者3人逮捕

沿岸警備隊の巡視艇は14日未明、エーゲ海東部をパトロール中、移民を乗せたスピードボートを発見した。
ギリシャ、東部レスボス島沖、移民を乗せた船(Getty Images)

ギリシャ東部ロードス島沖で移民を乗せた船が転覆し、男性と少年が死亡した。沿岸警備隊が14日、明らかにした。

それによると、沿岸警備隊の巡視艇は14日未明、エーゲ海東部をパトロール中、移民を乗せたスピードボートを発見したという。

巡視艇はスピードボートに停止を指示したが応じなかったため追跡を開始。スピードボートは巡視船を回避しようと危険な操船を行い、転覆して乗船者全員が海に投げ出された。

2隻の巡視艇が16人(男性12人、女性4人)を救助し、男性と少年の遺体を収容した。

ロードス島警察は生存者の中からアゼルバイジャン国籍の30歳男とアルメニア国籍の3歳・32歳の男計3人を人身売買の疑いで逮捕した。

3人は過失致死罪や入管法違反などの罪にも問わえる見通しだ。

ギリシャは豊かな西欧(特に英独仏)への亡命を求める移民の中継地であり、トルコ西岸とアフリカ北部リビアやチュニジアに拠点を置く人身売買組織が頻繁に利用している。

その多くがトルコ沿岸からギリシャの島々へボートで横断を試みる。

ギリシャ当局は中東の紛争が移民の急増をまねていると指摘。昨年拘束した不法移民は6万人を超え、23年比で50%近く増加した。最も多かったのはシリア人であった。

東部レスボス島沖では先週、移民を乗せたボートが沈没し、子供を含む4人が死亡した。

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