◎ギリシャは豊かな西欧への亡命を求める移民の中継地であり、トルコ西岸とアフリカ北部リビアやチュニジアに拠点を置く人身売買組織が頻繁に利用している。
ギリシャ、南部クレタ島の海岸(Getty Images)

ギリシャ当局は11日、過去2日間でアフリカ北部とトルコから出発した移民230人以上を保護したと明らかにした。

沿岸警備隊によると、リビア東部から出発した移民75人が11日、南部クレタ島沖で救助されたという。

今年クレタ島に到着もしくは沖合で保護された移民は3500人を超えている。

沿岸警備隊は10日、リビア東部ベンガジを出発した38人をギリシャ本土南部沖で救助した。アフリカ北部を出発した移民船が本土沖で救助されるのは稀。

沿岸警備隊によると、このボートは2日間かけて地中海を横断したとみられる。そのうち2人のエジプト人が人身売買に関与したとして逮捕された。

9日と10日にはトルコ西部から小舟で出港した126人がエーゲ海東部の島で保護された。

ギリシャは豊かな西欧への亡命を求める移民の中継地であり、トルコ西岸とアフリカ北部リビアやチュニジアに拠点を置く人身売買組織が頻繁に利用している。

その多くがトルコ沿岸からギリシャの島々へボートで横断を試みる。しかし、この海域の国境警備は強化されているため、トルコ南部または北アフリカから大型船で直接イタリアに向かう者も少なくない。

クレタ島は今年、北アフリカから地中海を渡る移民の主要な目的地になった。

国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)によると、今年ギリシャに到着した移民は4万2000人超。そのほとんどがトルコから入国を試みた。2023年通年は約4万8000人となっている。

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