◎独裁者のルカシェンコ大統領は1994年に就任して以来、一貫して野党、人権団体、独立系メディアを弾圧してきた。
ベラルーシ、首都ミンスク、ルカシェンコ大統領の再選の講義するデモ(Getty Images)

ベラルーシで22歳の政治犯が獄中死した。人権団体「ビアスナ人権センター」が2日、明らかにした。

それによると、亡くなったのはロシア生まれの22歳男性。2020年の大統領選に抗議するデモに参加し、スパイ行為と過激派を扇動した罪で禁固12年を言い渡され、最近亡くなったことが明らかになったという。

現在も続く弾圧により逮捕され、獄中で亡くなった反体制派はこれで7人となった。

独裁者のルカシェンコ(Alexander Lukashenko)大統領は1994年に就任して以来、一貫して野党、人権団体、独立系メディアを弾圧してきた。

2020年の大統領選では結果に抗議するデモを力でねじ伏せ、3万5000人以上を逮捕した。

ルカシェンコ氏は来年1月の大統領選でも反政権派をしばき倒し、勝手に勝利を宣言すると予想されている。

ビアスナによると、ベラルーシで拘束されている政治犯は約1300人。その中にはビアスナの創設者であり、2022年にノーベル平和賞を受賞した人権活動家ビアリアツキー(Ales Bialiatski)氏や著名は反体制派のコレスニコワ(Maria Kolesnikova)氏などが含まれている。

ビアスナによると、ベラルーシ当局は獄中死した22歳男性の死因と命日の公表を拒否しているという。

ビアスナは2日の声明で、「22歳の若者の死はベラルーシの刑務所で拷問や暴力が横行し、適切な医療が受けられないことを物語っている」と非難した。

男性は2018年にベラルーシの居住許可を得て、逮捕前はポリマー工場で働いていたという。

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