▽ドイツでは2月23日に連邦議会選挙が行われる。
ドイツ・バイエルン州ミュンヘンで8日、極右政党「ドイツのための選択肢(AfD)」に抗議する集会が開かれ、20万人以上がシュプレヒコールを上げた。
ドイツでは2月23日に連邦議会選挙が行われる。最新の世論調査によると、最大野党「キリスト教民主同盟(CDU)」の支持率が30%を超え、第1党に返り咲く可能性が高い。AfDの支持率は18~21%で推移し、CDUに次ぐ2位につけている。
AfDは反移民と反イスラムを推進することで支持を伸ばしてきた。
ドイツ通信社(dpa)によると、集会はオクトーバーフェストの会場として知られるテレジエンヴィーゼ広場で行われた。警察は参加者を20万人超、主催者は32万人と見積もっている。
その多くが反移民政策に抗議し、トランプ米政権を批判する看板を掲げる参加者もいた。
現地メディアによると、暴力は確認されず、平和的に行われたという。
ハノーバーやロストックなど、他の都市でも同様のデモが行われ、多くの市民が参加した。
首都ベルリンでは今月初め、CDUが移民規制法案を連邦議会に提出したことに抗議するデモが行われた。
次期首相の最有力候補であるCDUのメルツ(Friedrich Merz)党首はAfDとの連立を否定。「絶対にない」と言明している。
AfDは2013年に発足した極右政党で、過去の党首は過激な政策を掲げ、情報機関の監視対象になっている。2014~15年のシリア難民危機時には移民に対する批判を利用して支持を集め、2017年に連邦議会に進出した。
トランプ米政権の政府効率化省(DOGE)を率いるマスク(Elon Musk)氏はAfDへの支持を表明。ワイデル(Alice Weidel)党首を欧州で最も強力な指導者のひとりと呼んでいる。