◎このタンカーは15万トンの原油を搭載している。原油が流出したという情報は今のところない。
イエメンの親イラン武装組織フーシ派の攻撃を受けたとみられるギリシャ船籍の石油タンカーが爆発、炎上し、15万トンの原油が流出する恐れがある。英国海運貿易オペレーション(UKMTO)が23日、明らかにした。
それによると、現場はイエメン沖の紅海。この石油タンカーは22日に攻撃を受け、乗組員は全員退避済みだという。
フーシ派は犯行声明を出していない。
UKMTOは声明で、「23日未明に爆発と火災が確認された」と述べた。
それによると、タンカーは制御不能状態でこの海域を漂流しているという。
AP通信は米中央軍(CENTCOM)当局者の話しとして、「この火災を認識しており、状況を注意深く監視している」と伝えている。
UKMTOによると、タンカーには25人のフィリピン人とロシア人乗組員、4人の民間警備員が乗船していた。
このタンカーは15万トンの原油を搭載している。原油が流出したという情報は今のところない。
フーシ派はイスラエル軍がパレスチナ・ガザ地区から撤退するまで紅海やアデン湾の船舶を攻撃すると宣言。イスラエルと関係のない船舶も被害を受けている。
フーシ派は昨年10月以降、この海域の船舶に100回近く攻撃を仕掛け、計4人の船員を殺害。1隻を拿捕し、2隻を沈没させた。