▽ガザ紛争におけるパレスチナ側の死者は11日午前の時点で4万8219人、負傷者は11万1665人となっている。
![](https://kagonma-info.com/wp-content/uploads/2024/12/2024年7月13日/パレスチナ自治区、ガザ地区南部ハンユニスのマワシ地区(ロイター通信).jpg)
イエメンの親イラン武装組織フーシ派は11日、イスラエル軍がパレスチナ・ガザ地区のイスラム組織ハマスとの停戦合意を破棄し、攻撃を再開した場合、軍事介入する用意がある表明した。
フーシ派の指導者はテレビ演説で、「ガザ地区に対する攻撃が始まった場合、いつでも軍事介入を開始する用意がある」と語った。
またフーシ派は「我々の手は引き金にかかっている」と述べ、イスラエルに停戦合意を履行するよう警告した。
ガザ停戦は1月19日に発効。それ以来、地区内でイスラエル軍の大規模攻撃は確認されていないが、散発的な発砲が何件が報告されている。
多くの市民が瓦礫の山と化した自宅に戻り、家族の遺品や使えそうな家具を探している。
ガザ紛争におけるパレスチナ側の死者は11日午前の時点で4万8219人、負傷者は11万1665人となっている。
多くのボランティアが行方不明者を捜索している。建物の倒壊に巻き込まれるなどして行方不明になった市民は1万~1万2000人と推定されている。
イエメン西部の大部分を支配するフーシ派は紛争中、イスラエル領内だけでなく、紅海やアデン湾の船舶を100回以上攻撃した。
ハマスは10日、イスラエルが停戦協定に違反したとして、ガザで拘束されている捕虜の解放を追って通知するまで延期すると発表した。
それによると、イスラエルは負傷者のガザ地区外への搬送を妨害したり、約束した援助を提供しないなど、協定に違反する行為を繰り返しているという。
ハマスはイスラエル側が協定を遵守すれば、捕虜を解放するとしている。
トランプ(Donald Trump)米大統領はハマスの決定を非難し、15日の正午までに全ての捕虜を解放しなければ「地獄を見ることになる」に警告した。
ハマスはトランプ氏の発言に反発し「双方が停戦協定を尊重しなければならない」と強調。「脅しの言葉には何の価値もなく、問題を複雑にするだけだ」と非難した。
イスラエルのネタニヤフ(Benjamin Netanyahu)首相は11日、ビデオ声明でトランプ氏の脅しを繰り返し、「ハマスが捕虜を解放しなければ戦闘に戻る」と警告した。
イスラエルメディアによると、11日の閣議後、ネタニヤフ氏は国防相に対し、ガザ地区内とその周辺に部隊を集結させ、いつでも軍事作戦を再開できる体制を整えるよう命じたという。
<停戦協定の概要>
▽第1段階の停戦は1月19日(日)に発効。6週間続く予定。
▽ハマス側はパレスチナ人捕虜と引き換えに、33人のイスラエル人捕虜を段階的に解放する。
▽イスラエル軍は停戦の第1段階として、ガザ境界の700メートル地点まで撤退する。
▽イスラエルは終身刑250人を含む約2000人のパレスチナ人受刑者を段階的に釈放する。
▽イスラエルはガザ地区内で負傷した人々が治療を受けるために移動することを許可する。
▽イスラエルは停戦開始から7日後にガザ南部とエジプトを結ぶラファ国境検問所を開放する。
▽イスラエル軍はガザとエジプトの境界フィラデルフィ回廊からの撤退を開始し、第2段階で完全に撤退する。
▽停戦の第1段階中、毎日600台の援助トラックをガザ地区に送り、食料や医薬品などを難民キャンプなどに届ける。
▽恒久的な和平に向けた同盟国による間接協議は第1、2段階中継続される。
▽ハマスは残りのイスラエル人捕虜を第2段階以降に解放する。