◎爆発は南部アビヤン州近郊の倉庫で5日早朝に発生し、近くの市場も被害を受けた。
2018年5月25日/イエメン、首都サナア、シーア派武装勢力フーシの戦闘員(Getty Images)

イエメン当局は5日、南部アビヤン州の武器倉庫が爆発し、少なくとも6人が死亡、32人が負傷したと明らかにした。

ロイター通信などによると、爆発はアビヤン州近郊の倉庫で5日早朝に発生し、近くの市場も被害を受けたという。火元は明らかにされていない。

アビヤン州は南部の港湾都市アデンに拠点を置く国連支援政府に忠誠を誓う武装勢力の支配下に置かれている。ハディ(Abedrabbo Mansour Hadi)暫定大統領率いる暫定政府は2014年に首都サヌアをシーア派武装勢力フーシに奪われた。

AP通信は情報筋の話を引用し、「負傷者の多くが重傷」と報じている。

爆発発生時に武器庫に人がいたかどうかは明らかにされていない。この倉庫に保管されている銃器や爆弾は地元の市場で販売されていた。

イエメン内戦は近代史上最悪と呼ばれる人道危機を引き起こし、この8年で少なくとも16万人が死亡。子供を含む1000万~2000万人が飢餓に直面している。

サウジ主導の連合軍はフーシ派の拠点を攻めつつミサイルを撃ちこみ、インフラを破壊し尽くした。しかし、絶え間ない空爆と地上戦にもかかわらず戦闘は膠着状態に陥り、人道危機を引き起こしたのである。

フーシ派の支配下に置かれている町にはイランから持ち込まれたとされる銃火器や小型爆弾があふれかえっている。暫定政府の拠点も似たような状況である。

今年5月にはアデンの魚市場に男が手榴弾を投げ込み、市民少なくとも5人が死亡、20人が負傷した。

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