◎ボートにはソマリア人とエチオピア人約260人が乗っていたとみられる。
チュニジア沖、西欧への亡命を目指す移民(Getty Images/AFP通信)

イエメン沖で移民を乗せたボートが沈没し、少なくとも49人が死亡、140人が行方不明になっている。国連機関である国際移住機関(IOM)が11日、明らかにした。

それによると、このボートはソマリア北部沿岸を出発し、アデン湾を横断中、イエメン南部沖で沈没したという。

ボートにはソマリア人とエチオピア人約260人が乗っていたとみられる。

民間の船舶が71人を救助し、ソマリアの沿岸警備隊に通報。行方不明者の捜索が続けられている。死亡した49人のうち31人が女性、9人が子供であった。

イエメンは東アフリカからアラブ諸国へ出稼ぎに行こうとする移民の経由地になっている。

IOMによると、イエメンでは10年近く内戦が続いているにもかかわらず、到着する移民の数は2021年の約2万7000人から昨年は9万人以上と、ここ数年で3倍以上に増加している。

イエメン領内で生活している移民は約38万人と推定されている。

ソマリア北部とイエメンは300キロほどしか離れていない。

移民は紅海やアデン湾を渡り、イエメンを目指す。今年4月にはジブチ沖で移民を乗せた2隻の船が難破し、少なくとも62人が死亡した。

IOMによると、この航路では昨年、少なくとも1860人が死亡または行方不明になっている。

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