◎フーシ派の報道官はツイッターに声明を投稿。イベントの主催者を拘束し、調査を進めていると明らかにした。
イエメンの大部分を実行支配するシーア派武装勢力「フーシ」は19日、首都サヌアにある学校で群集事故が発生し、少なくとも78人が死亡したと明らかにした。
ロイター通信によると、この学校ではイスラム教の断食月「ラマダン」のチャリティーイベントが開催されていたという。
ソーシャルメディアで共有された動画には、事故現場から退避する人々の姿が映っていた。
ロイターによると、イベントの主催者は一人当たり約9ドルを配布すると発表し、数百人がイベント会場に集まっていたという。
フーシ派の報道官はツイッターに声明を投稿。イベントの主催者を拘束し、調査を進めていると明らかにした。
サヌアの保健当局は数十人が負傷し、このうち13人が重体と報告している。
AP通信は目撃者の話として、「フーシ派の戦闘員が群衆を統制するために空に向けて銃を乱射した」と伝えている。
この目撃者は「戦闘員が銃を乱射した後、数十人が将棋倒しになった」と説明した。
フーシ派はイランの支援を受け、2014年にイエメン政府への攻撃を開始。サウジは翌年、イエメン政府を助けるためにフーシ派への空爆作戦を開始した。
ハディ(Abedrabbo Mansour Hadi)前大統領を含むイエメン政府高官は南部に退避し、その後サウジに亡命した。
この戦争による死者は少なくとも16万人と推定され、数百万人の子供を含む1000万~2000万人が飢餓に直面している。
国連は同国の2023年の人道支援活動に43億ドル(約5560億円)が必要と報告している。しかし、2月末時点の調達額は12億ドルにとどまっている。
フーシ派とサウジは先週、紛争終結に向けた取り組みの一環として、捕虜を900人以上交換した。