◎中国はイラン産原油の最大の買い手である。
中国の習近平(Xi Jinping)国家主席は14日、首都北京でイランのライシ(Ebrahim Raisi)大統領と会談し、イランへの支持を表明した。
両首脳がロシアのウクライナ侵攻に関して協議したかどうかは明らかにされていない。
イランはロシアに自爆ドローン数百機を供与したと非難されているが、イランは侵攻開始前に数機引き渡しただけと主張している。
中国中央テレビ(CCTV)は米国を念頭に置いた習主席の発言を引用し、「中国はイランが主権を守り、単独行動主義やいじめに抵抗することを支持する」と報じた。
CCTVによると、両首脳は貿易や観光を含む20の協力協定に署名したという。両国は2021年にも石油産業などの分野で協力する協定を結んでいる。
中国はイラン産原油の最大の買い手である。
米国は2018年にイラン核合意から一方的に離脱。イランの外国資産を凍結し、イラン産原油、天然ガス、石油化学製品などに対する投資を禁じたが、イランは制裁の網を潜り抜けて原油や兵器を輸出し続け、核開発を加速させている。
CCTVによると、習主席は会談の中で、「中国は外部勢力によるイランの内政への干渉に強く反対する」と述べたという。また習主席は「互いの核心的利益に関わる問題で協力する」と約束したが、詳細は明らかにしなかった。
イラン政府も会談の詳細を明らかにしていない。
中国外務省の汪文斌(Wang Wenbin)報道官は14日の記者会見で、「イランに接近することで米中関係が複雑になることを懸念しているか」という質問に対し、「両国の友人関係は中東の平和と安定の促進に寄与している」と答えた。
また報道官は「いかなる第三者も我々の関係に影響を与えたり、干渉することはできない」と強調した。