◎小規模な援助プログラム、学校給食プログラム、灌漑システムやパン屋を復旧させるイニシアチブは維持される予定。
国連世界食糧計画(WFP)は4日、内戦で荒廃したシリア全域を対象とする主要支援プログラムを来年1月で打ち切ると発表した。
WFPはこの数年、予算不足を理由にシリアと近隣諸国への支援を縮小してきた。
AP通信はWFP当局者の話しとして、「国際社会におけるシリアへの関心は日を追うごとに低下している」と伝えている。
WFPは今年7月、予算不足を理由に、シリアで人道支援を必要とする550万人への支援を半減させざるを得ないと発表。国際社会に支援を呼びかけていた。
それから1ヵ月後、WFPはヨルダンのシリア難民への現金給付を削減。11月にはWFPと国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)がレバノンで現金給付を受けているシリア難民の数を来年は3分の1に減らすと発表した。
WFPは声明で、「食料不足がかつてないほど深刻化しており、数百万人が支援停止の影響を受けるだろう」と述べた。
WFPによると、シリア難民約320万人がWFPのプログラムに頼って生活している。
WFPは小規模な援助プログラム、学校給食プログラム、灌漑システムやパン屋を復旧させるイニシアチブは維持するとしている。