◎昨年10月にイスラエルとハマスの紛争が始まって以来、ヨルダン川西岸では460人以上のパレスチナ人が殺害されている。
イスラエル国防軍(IDF)は13日、ヨルダン川西岸地区で行方不明になっていた少年の遺体を発見したと明らかにした。
それによると、死亡が確認されたのは14歳のイスラエル人。警察が殺人を視野に捜査している。
少年の死に激怒した多くの入植者がヨルダン川西岸のパレスチナ人居住区に押し寄せた。
IDFによると、数カ所で銃撃や投石が確認され、数十人が負傷したという。入植者が負傷したという情報もあるが、詳細は不明だ。
IDFはその後、「中隊が現場に入り、暴動を鎮圧した」と声明を出した。
ガラント(Yoav Gallant)国防相はX(旧ツイッター)に声明を投稿。亡くなった少年に哀悼の意を表したうえで、市民に対し、法を自分たちの手に委ねないよう促した。
パレスチナの保健当局は12日、ヨルダン川西岸の集落で26歳の男性が暴徒化した入植者に殺害され、少なくとも25人が負傷したと明らかにした。
カタールの衛星テレビ局アルジャジーラは目撃者の話しとして、「IDFはこの男性を乗せた救急車を数時間とめた」と伝えている。
パレスチナ人居住区に押し寄せた入植者たちは少なくとも12軒の民家と数台の車に火を放った。保健当局によると、この火災でパレスチナ人3人が負傷し、うち1人は重体だという。
昨年10月にイスラエルとハマスの紛争が始まって以来、ヨルダン川西岸では460人以上のパレスチナ人が殺害されている。
ガザ紛争におけるパレスチナ側の死者数は約3万4000人。負傷者は8万人近くに達した。ガザの保健当局によると、犠牲者の3分の2が女性と子供だという。