◎イスラエルとパレスチナの関係はこの1年で急速に悪化し、西岸地区を含む複数の地域で暴力事件が多発している。
イスラエル軍は2日、ヨルダン川西岸地区で3歳のパレスチナ人男児が銃撃を受け重体となっていると報告した。
男児はイスラエルの病院に空輸され、治療を受けている。
軍報道官は声明で、「西岸地区の見張り所で任務に当たっていた兵士が1日遅くに銃撃を受け、応戦した」と述べている。
それによると、見張り所の衛生兵が銃撃戦後に重傷を負ったパレスチナ人男性と男児を発見したという。
男性はパレスチナの病院に、3歳の男児はその場で救命措置を受けた後、イスラエルに空輸された。
軍は見張り所に向かって発砲した容疑者の映像を公開。行方を追っていると述べた。
また軍は「非武装の一般市民が負傷したことを遺憾に思う」と述べ、このような事件を防ぐために力を尽くすとした。
イスラエルとパレスチナの関係はこの1年で急速に悪化し、西岸地区を含む複数の地域で暴力事件が多発している。
この間、イスラエル軍はほぼ毎晩、西岸地区のパレスチナ人居住区を取り締まってきた。
西岸地区と東エルサレムで今年殺害されたパレスチナ人は120人近くに達し、その半数近くが武装勢力に所属していない一般人とみられる。
イスラエル軍はその大半が武装勢力の戦闘員や関係者と主張しているが、人権団体は石を投げた若者や暴力に関与していない人も殺されたと非難している。
西岸地区と東エルサレムでは今年、イスラエル市民21人がパレスチナ人に殺害されている。